施工事例 津市A様邸 純和室と洋風の共存 2022年12月6日 by Kurashi-Kawa 工事は既設家屋の解体から始まりました。まずは職人の手で家の中のものを外していきます。 重機が入るとあっという間に建物は無くなり更地へ。土埃が立たないよう放水しながらの作業でした。 地盤調査はスウェーデン式サウンディング試験法にて行いました。鋼管を荷重をかけながらねじ込んでいきます。 調査の結果、比較的浅いところに強固な支持地盤があったため、表層改良工法にての地盤改良に決定です。 基礎下の軟弱地盤は、セメント系の粉体固化材を使用した改良で、硬質な安定地盤になりました。わかり辛いですが、表面は本当にガチガチです。 基礎工事がはじまりました。防湿シートの上に基礎鉄筋を施工中です。 基礎の配筋検査の様子です。瑕疵担保保険と設計士の検査が入ります。図面と相違ないか、厳しいチェックが入ります。 コンクリートを打設後、数日置いて型枠を外しました。このままさらに数日養生期間を置きコンクリートの強度を上げます。 上棟前に土台と床断熱と床の捨て貼り用合板が大工によって施工されます。 上棟の様子です。住宅の規模が大きかったため棟上げと外部下地の構造用合板を施工するまでに、三日かかりました。 屋根の施工です。洋瓦を採用しましたが、色を黒にする事と棟瓦を積むことで、和モダン風な仕上がりに。 施主様からの要望で、鬼瓦には家紋を取り付けました。 断熱工事です。この住宅では用途に合わせて三種類の断熱材を採用しました。これは基本のウレタン断熱です。 こちらはセルロースファイバーという断熱材。音楽をされる家人の部屋壁・天井・床に遮音材として採用しました。 こちらはグラスウール。化粧柱がウレタンでは汚れてしまうため、和室と廊下周りはこれを採用しました。 内部造作の様子。部屋の間仕切りは胴縁とプラスターボードでクロス下地が作られています。 玄関の屋根。大工が手刻みで作りました。屋根は鋼板を横葺で施工。 こちらの和室の掃き出し上部の庇も、大工が手刻みで作成しました。大きな窓に負けないよう、庇の出幅を少し大きめに設定してあります。 外壁は透湿シートと通気の穴が開いた胴縁を下地にし、サイディングを施工しました。 無塗装のサイディングにリシンの吹き付けで塗装を行い仕上げです。薄いベージュ系の色は和モダン風の外観ととても相性が良いです。 樋を取付けて外部の足場を取り外しました。北側の裏玄関の様子です。こちらの庇も大工が作成しております。 内部のクロス貼。広いリビングの天井は二人掛かりの大仕事でした。クロスの柄は施主様の希望で、天井と壁全て同じクロスで施工されています。 リビングの壁は珪藻土で仕上げました。模様無しのコテ仕上げは左官屋の腕が試されます。 和室の造作風景です。二間続きの和室は柱の見える真壁仕様。本格的な和室は年配の大工も久しぶりとの事でした。 廻縁や長押などは貼り物ではなく本物の木を採用。削り出しや仕上げも大工が行いました。 長押の加工風景です。一つ一つ丁寧に仕上げていきます。長年の経験を存分に生かしての作業です。 床柱の加工風景です。絞り丸太ではない床柱を施主様が希望しておりましたので、材木屋を回って様々な木を探しました。 床の間と床柱。玄関式台や玄関化粧木も含め、施主様と吟味し決定させていただきました。 玄関周りの施工風景。廊下・和室とも竿縁天井を採用。玄関はラミ天とアジロ天井を組み合わせてあります。 玄関式台付近。広い式台をご希望でしたので、本物の木板を加工・塗装させていただきました。この縁の曲がり具合がとてもいい味を出しています。 ジュラク壁の下塗り施工。和室と廊下の壁はジュラク壁を採用。温か味のある茶色を選定していただきました。 竿縁天井には、埃や汚れを付着しにくくするアクロンを塗布。家がいつまでも綺麗でいられるよう、ちょっとした心配りです。 建具屋の切り込み風景です。和室や押し入れ、衣裳部屋等沢山の造作建具をお願いしました。写真は欄間障子を取付中です。 クリーニング工事風景です。洋間の床はウッドワンの無垢フローリングを採用。傷つけないよう細心の注意で施工しました。 畳の敷き込み風景です。スタイロ畳ではなく本畳を採用。イグサの匂いはやはり良いものですね。 床の塗装中。無垢フローリングはOSUMOにて塗装。自然塗料なので人体にも優しい仕上がりです。 パントリーの棚板を床板と同じくOSUMOにて塗装。この後大工がこの可動棚を全て取り付けました。 家事スペースの施工風景です。机や棚板を大工が作って取り付けました。手作りなので細かなオーダーにも対応できます。 玄関の床石材の下地です。後半の工事は左官屋がメインでした。 床石材の施工風景。雨でも滑らないよう、石材の表面はざらッとしたジェットバーナー仕上げです。 基礎巾木の化粧仕上げ風景。刷毛にて模様付けする刷毛引き施工にて仕上げました。 外部水道工事。排水管や雨水管を繋げていきます。駐車場の工事にも影響するので、高さなどに注意しての施工となります。 キッチンはウッドワンのスイージーでアイランドキッチンを採用。ステンレストップはワンランク上のバイブレーション仕上げです。 食器洗い乾燥機はフロントオープンタイプのミーレ食洗機を採用。びっくりするほど大容量です。 リビングの入り口ドアは建具屋の作品。他のウッドワンの扉と同じになるよう面材などを取り寄せて作成いたしました。 階段下のスペースは奥様の作業場として想定。できる限りスペースを確保できるようにしました。 UBはTOTOのサザナ(1.25坪タイプ)を採用。ほっカラリ床がお気に入りです。色は清潔感のあるホワイトで統一されています。 洗面所に電動の干し姫さまを採用しました。エアコンも取付け冬場のヒートショック対策もしっかり行っています。 トイレはLIXILのサティスを採用です。新素材アクアセラミックの100年クリーンが決め手になりました。 手洗い器はLIXILのキャパシア。一階は来客の使用を想定して計画しました。二階は家族のみという事でシンプルに計画です。 二階の廊下に掃除や朝の洗顔などを想定して手洗い器を設置。Panasonicのアクアファニチャーを採用しています。 主寝室の収納扉にはご主人こだわりのウッドワン・アルシャルルを使用しました。 衣裳部屋にも電動の干し姫サマを取付。二階のWICLにも手動の干し姫サマが取り付けてあります。 和室は八畳と六畳の二間続き。広縁もついている純和風仕上げです。写真は八畳間の和室。 こちらは六畳間です。床の間と仏間があります。右の仏間上の開口はエアコンを設置するためにあけてあります。 玄関の写真です。床材はウッドワンの縁甲板フロングです。材種はケヤキで赤茶の色が施主様の目に留まりました。